No.022-白内障になるとどんな症状が出るのか

眼球の中には水晶体と呼ばれる、誰もがもともと生まれ持ったレンズがあります。この水晶体は生まれたときは透明な柔らかい組織で、眼球の中の網膜にピントを合わせる役目をしています。
通常、水晶体は老化とともに、だんだん酸化して白く濁ってきます。白髪と同じようなものでこれは避けようがありません。人は水晶体を通して物を見ているので、水晶体が濁ってくると曇ったメガネをかけているのと同じように、物がみづらくなってくるわけです。これが「白内障」です。

「白内障」といっても、水晶体の濁り方に応じて、その種類・程度はいろいろあります。たいていの方は初期は水晶体がまだらに濁ってきます。

すると外から入ってきた光が、水晶体を通過するときに濁った部分で乱反射して、光が目の中で散るので、正常の人が平気な明るさの場所でもとてもまぶしく感じます。なので白内障の初期症状としては「まぶしい」という訴えが多くあります。この段階だと水晶体にまだ透明な部分がたくさんあるので、視力が低下することはありません。

さらに水晶体の濁りが多くなるにしたがって、「物が白くかすんで見える」という症状がでてきます。「道を歩いていて向こうから来る人の顔が見えない」「テレビの字幕がわかりづらくなった」などといった症状が増えてきます。視力も低下し、メガネをかけても1.0以下になってきます。

また人によってはまだらに濁ってくるのではなく、水晶体の中心(核と呼ばれます)が玉ねぎの芯のように白く硬化してくることがあります。水晶体はレンズなので核の硬化によってより強いレンズとなり、その結果近視になります。もともと老眼で近くが見えなくなってきた人が、なぜかだんだん近くが見えるようになって老眼が治ったとおっしゃることがあります。

が、この場合、残念ながら目が若返ったのではなく、白内障がすすんで近視になった結果、近くが見えるようになった可能性があります。「老眼が治った」というのも意外な白内障の症状です。

また昼と夜で、見え方が急に変わる場合もあります。水晶体の前には「瞳孔」といって、目の中に入ってくる光の量を調節する、カメラのしぼりのような役目をしている器官があります。瞳孔は日中など明るいところでは小さく、夕方など暗いところでは大きくなります。そのため、水晶体の端っこのほうが濁っている白内障では、瞳孔が開く日中に物が見づらくなり、中心が濁った白内障では瞳孔が小さくなる夕方に物が見づらくなります。「昼間はまぶしくて外に出られない」もしくは逆に「夕方になると急に物が見えなくなる」という訴えもまた白内障を疑います。

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2015年7月17日 金曜日