No.023-白内障の原因は?

白内障の原因は、ほとんどが年齢によるものです。「年のせいです」といわれてしまうと、そこで話が終わってしまうので、もう少し学問的な話をします。

眼球には、ピントを合わせるためのレンズの役目をしている「水晶体」という組織があります。この「水晶体」は生まれたときは透明で柔らかいのですが、年齢とともにだんだん酸化していくのではないか、と言われています。

もともと人の体というものは、酸化に抵抗するようなメカニズムになっているのですが、そのメカニズムが年を取ってくると弱まって、「水晶体」も年とともに酸化していくのではないかと考えられています。

酸化というとわかりにくいかもしれませんが、例えば鉄がさびたりするのは酸化です。あと醤油を開封すると、だんだん色が濃くなって風味が落ちたりするのも酸化です。すなわち酸素がふれると、物質は酸化するのです。水晶体は眼球の中にあり外界と閉ざされているので、直接外気と触れません。

しかし外出したときに、誰でも必ず浴びる「紫外線」が体の中に「活性酸素」を作るので、酸化の原因になると言われています。

「水晶体」の場合は、酸化しても鉄のようにさびたりはしませんが、だんだん褐色を帯びて白く濁ってきます。
この状態が白内障です。60歳代で70%、70歳代で90%、80歳以上になるとほぼ100%の人が白内障になっていると言われています。

他にも白内障の原因として、ステロイドなどの薬物や、目をぶつけたなどの外傷、全身疾患に引き続いて起きるものがありますが、年齢が原因の白内障に比べると頻度はごくわずかです。

ちなみに糖尿病網膜症,加齢黄斑変性など、失明原因として重要な目の病気にも、酸化が大きく関わっているのではないかという研究が学会で多く発表されるようになりました。

眼科にとどまらず、「皮膚のしわ」などいわゆる「老化」は酸化が悪者ではないかと考えて、研究されるようになってきました。いわゆる「アンチエイジング」という考え方です。今後はUVケアや酸化を防ぐ栄養素にますます注目が集まっていくと思われます。

FAQ一覧に戻る
2015年7月18日 土曜日